1931年 cal.620NA 以降、積極的に自社設計によるムーブメントを採用していった。
1. 手巻きムーヴメント
(1)cal.600系
1922年~
直径22.00mm
石数:15石
パワーリザーブ:約42時間
18000振動
600: manual wind, sub second, 9.75'''
(2)cal.700系
直径23.35mm
石数:15石
18000振動
700: sub second
710: sweep second
(3)cal.11xx系
19800振動 直径20.00mm
・cal.1166
19800振動 直径20.00mm
(4)cal.12xx系
自動巻きの1030や15xx系(後述)は傑作ムーヴメントとして名高い。
1030や15xx系は、マニュアルのcal.12xx系をベースにパペチュアル機能を付けたもの。
その意味で、cal.12xx系は rolexの基礎を築いたムーヴメントと言える
・cal.1210
1954年~
直径23.20mm
石数:17石
パワーリザーブ:約58時間
18000振動
チラネジテンプを採用
・cal.1215
cal.1210 + 日付機能
直径23.20mm
石数:17石
パワーリザーブ:約58時間
18000振動
・cal.1220
直径22.30mm
石数:17石
パワーリザーブ:約58時間
21600振動
cal.1210 より大径のスムーズテンプを採用
・cal.1225
cal.1220 + 日付機能
直径22.30mm
石数:17石
パワーリザーブ:約58時間
21600振動
(5)cal.16xx系
・cal.1600
1964年~
直径20.80mm
2針
石数:17石
パワーリザーブ:約48時間
19800振動
・cal.1601
直径20.80mm
2針
石数:19石
パワーリザーブ:約48時間
21800振動
2. 3針自動巻きムーヴメント
※1リーニュ=12分の1インチ=2.2558291ミリメートル
(1)11 3/4リーニュ系
1931年~1950年
手巻のCal.600に自動巻追加。
セミバブルバック
・Cal.620NA
automatic, sub second
・Cal.630NA
automatic, sweep second
620のセンターセコンド
・Cal.635(A260)
1940年代~1950年代
automatic, sub second, Shock-Resist
厚みが7.5 から 6.5に減る
調整機構:緩急針
テンプ耐震装置:なし
石数:20石
ノンクロノメーター
パワーリザーブ:48時間
振動数:18000振動
・Cal.645(A260)
automatic, sweep second, Shock-Resist
Cal.635のセンターセコンド
緩急針の調整用窓ができる
モノレックス耐衝撃機構
(2)13リーニュ系
1940年~1952年
手巻のCal.700に自動巻追加。
セミバブルバック
・Cal.720(A295)
・A296
1940年代~1950年代
調整機構:緩急針
テンプ耐震装置:なし
石数:18石
クロノメーター
Ref.6150はノンクロノメーター
パワーリザーブ:48時間
18000振動
ローターの厚みが1mm程減らされた。
ローターが1段階から2段階の
「ダブルアングルスロープ」に変更。
・Cal.730
・Cal.740
(3)12 1/2リーニュ系
1950年~1989年
手巻+自動巻
①1030系
1950年
手巻のCal.1210に自動巻追加
・Cal.1030
1950年代~1960年代
調整機構:緩急針
テンプ耐震装置:フラワーキフ
石数:25石
クロノメーター
Ref.6536は一部を除きノンクロノメーター
パワーリザーブ:48時間
18000振動
双方向巻上方式
搭載︰Explorer, Submariner, OP
②1530/1570系
1957年~1989年
手巻の Cal.1210 に自動巻追加。
15xx のおかげでクロノメーター合格数は飛躍的に増加
1960年代前半に5万未満だったが、
1971年には20万を超えている
・Cal.1530
1958年~1965年
調整機構:暖急針+ミーンタイムスクリュー
テンプ耐震装置:キフ・ウルトラフレックス
石数:17・26石(25石)
ノンクロノメーター
(cal.1560 のノンクロノメーター版)
パワーリザーブ:36時間
18000振動
搭載:Air-King, Submariner
・Cal.1520
1963年頃~1980年代
調整機構:緩急針
テンプ耐震装置:キフ・ウルトラフレックス
石数:26石
ノンクロノメーター
パワーリザーブ:約48時間
19800振動
cal.1530 の後継
搭載:Air-King, Submariner
・Cal.1560
1965年~1970年代
調整機構:マイクロステラスクリュー
テンプ耐震装置:フラワーキフ
石数:26石
クロノメーター
パワーリザーブ:約44時間
18000振動
Cal.1530 のクロノメーター仕様
従来の緩急針調整からマイクロステラ方式に変更
搭載:Explorer, Submariner, OP
・cal.1570
1965年頃~1980年代後半
これぞ名機と言われる。
メンテナンスしやすく、精度を出しやすい。
更には部品の入手も容易。
調整機構:マイクロステラスクリュー
テンプ耐震装置:キフ・ウルトラフレックス
石数:26石
クロノメーター
パワーリザーブ:約48時間
19800振動
Cal.1520 のクロノメーター仕様
搭載:Explorer, Submariner, OP
(4)12 1/2リーニュ系
自動巻専用機
①3000系
手巻に自動巻機能を付加するのではなく、最初
から自動巻として設計したムーヴメント。
ヒゲの加工精度が悪い、外部委託による設計等
巷では散々な評価。
ETA の影響を大きく受けている。
・Cal.3000
1970年~2001年
調整機構:マイクロステラスクリュー
テンプ耐震装置:キフ・ウルトラフレックス
石数:27石
クロノメーター
Ref.14270、Ref.14203のみクロノメーター
パワーリザーブ:約48時間
28800振動
デイト付きCal.3035をベースにノンデイト仕様へ変更
搭載:Air-King, Explorer, Submariner
②3100系
温度の影響を受けないヒゲ等 3000系の欠点を克服。
時計業界最高のムーヴメントと称される
・Cal.3130
2000年~
調整機構:マイクロステラナット
テンプ耐震装置:キフ・ウルトラフレックス
石数:31石
クロノメーター
パワーリザーブ:48時間
28800振動
Cal.3000の後継。ノンデイト。
ツーブリッジ方式のテンプ受け。
搭載:Air-King, Explorer, Submariner
・cal.3132
2010年~
調整機構:マイクロステラナット
テンプ耐震装置:
パラフレックス・ショックアブソーバー
石数:31石
クロノメーター
パワーリザーブ:48時間
28800振動
cal.3130 の後継
搭載:Explorer, Cellini Time
③3200系
・cal.3230
2020年〜
駆動方式:自動巻き
石数:31石
クロノメーター
パワーリザーブ:70時間
28800振動
cal.3130 の後継
搭載:Submariner, Explorer
cal.3235 をベースとしている
3. DATE、GMT自動巻きムーヴメント
(1)700系
・Cal.745
740+デイト表示
(2)1030系
・Cal.1035
1030+デイト表示
搭載:OP DATE
・cal.1065
・cal.1066・cal.1065
1950年代
調整機構:緩急針+ミーンタイムスクリュー
テンプ耐震装置:フラワーキフ
石数:25石
クロノメーター
パワーリザーブ:48時間
18000振動
Cal.1030と同じ基本構造
搭載:GMT
(3)1570系
前述の通り名機と言われている
・cal.1575
石数:26石
クロノメーター
パワーリザーブ:約48時間
19800振動
l570+デイト表示
搭載:OP Date, Datejust, Sea-Dweller,
GMT, Explorer II, Submariner
(4)3000系
前述の通り巷では散々な評価
・Cal.3035
1977年~1988年
調整機構:マイクロステラスクリュー
テンプ耐震装置:キフ・ウルトラフレックス
石数:27石
クロノメーター
パワーリザーブ:約48時間
28800振動
Cal.1570の19,800振動から28,800振動へ進化。
カレンダーの単独調整が可能となり、操作性が向上
搭載:Datejust, Sea-Dweller,Submariner
・cal.3075
1980年~1988年頃
調整機構:マイクロステラスクリュー
テンプ耐震装置:キフ・ウルトラフレックス
石数:27石
クロノメーター
パワーリザーブ:48時間
28800振動
Cal.1575の後継。
生産期間が約8年とCal.3075は特に短命。
デイト付きムーブメントCal.3035がベース。
24時間針を搭載し、GMT機能が追加された
搭載:GMT
・cal.3085
1983年~1988年頃
調整機構:マイクロステラスクリュー
テンプ耐震装置:キフ・ウルトラフレックス
石数:27石
クロノメーター
パワーリザーブ:約48時間
28800振動
Cal.3035の後継。短針単独駆動が特徴である。
シングルブリッジ仕様のCal.3000系の中でも高性能
搭載:GMT II, Explorer II
(5)3100系
前述の通り時計業界最高のムーヴメントと称される
・Cal.3135
1989年~
調整機構:マイクロステラナット
テンプ耐震装置:キフ・ウルトラフレックス
石数:31石
クロノメーター
パワーリザーブ:48時間
28800振動
Cal.3035を大きく改良。
ツーブリッジ方式のテンプ受け
搭載:OP Date, Datejust, Submariner,
Sea-Dweller, Yacht-Master,
Sea-Dweller Deepsea
・cal.3175
1990年頃~1999年
調整機構:マイクロステラナット
テンプ耐震装置:キフ・ウルトラフレックス
石数:31石
クロノメーター
パワーリザーブ:48時間
28800振動
Cal.3075の後継
ツインブリッジへ変更された
搭載:GMT
・cal.3185
1990年~2007年頃
駆動方式:自動巻き
調整機構:マイクロステラナット
テンプ耐震装置:キフ・ウルトラフレックス
石数:31石
クロノメーター
パワーリザーブ:48時間
28800振動
Cal.3085の後継
ツインブリッジへ変更された
搭載:GMT II, Explorer II
・cal.3186
2005年~
調整機構:マイクロステラナット
テンプ耐震装置:キフ・ウルトラフレックス
石数:31石
クロノメーター
パワーリザーブ:約48時間
28800振動
cal.3185 の後継
搭載:GMT II, Explorer II
・cal.3187
2011年~
調整機構:マイクロステラナット
テンプ耐震装置:パラフレックス
石数:31石
クロノメーター
パワーリザーブ:約48時間
28800振動
cal.3186 の後継
搭載:Explorer II
(6)3200系
3100系が更に進化。
精度、パワーリザーブ、耐衝撃性、耐磁性の向上
・cal.3235
2016年〜
駆動方式:自動巻き
石数:31石
クロノメーター
パワーリザーブ:約70時間
28800振動
いつでも日付変更が可能
搭載:Datejust, Sea-Dweller, Sea-Dweller Deepsea
・cal.3285
2018年〜
駆動方式:自動巻き
石数:31石
クロノメーター
パワーリザーブ:約70時間
28800振動
搭載:GMT II, Explorer II
4. クロノグラフ手巻きムーヴメント
・cal.72B
1960年代前半~1960年代中頃
ベースムーブメント:バルジュー社製Cal.72
調整機構:マイクロステラスクリュー
テンプ耐震装置:キフショック
石数:17石
ノンクロノメーター
パワーリザーブ:約50時間
18000振動
・cal.722-1
1960年代前半~1960年代中頃
ベースムーブメント:バルジュー社製Cal.72
調整機構:マイクロステラスクリュー
テンプ耐震装置:キフショック
石数:17石
ノンクロノメーター
パワーリザーブ:約50時間
18000振動
Cal.72Bのマイナーチェンジ機種
・cal.727
1960年中頃~1980年代後半
ベースムーブメント:バルジュー社製Cal.72
調整機構:マイクロステラスクリュー
テンプ耐震装置:キフ・ウルトラフレックス
石数:17石
クロノメーター
パワーリザーブ:約50時間
21600振動
Cal.722-1の後継機
5. クロノグラフ自動巻きムーヴメント
・cal.4030
1988年~2000年
ベースムーブメント:
ゼニス社製Cal.400(エル・プリメロ)
調整機構:マイクロステラナット
テンプ耐震装置:キフ・ウルトラフレックス
石数:31石
クロノメーター
パワーリザーブ:約52時間
28800振動
テンプを大型化。
テンプ内側のアーム数を2本から4本。
耐久性に優れたゼンマイを採用。
36,000振動を28,800振動まで落とし耐久性を高めた
・cal.4130
2000年~
調整機構:マイクロステラナット
テンプ耐震装置:キフ・ウルトラフレックス
石数:44石
クロノメーター
パワーリザーブ:72時間
28800振動
ロレックス技術陣の悲願、完全自社生産クロノグラフムーブメント
6. その他、デイデイト、耐磁は省略
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