コーンデニムは、生産の大半をメキシコと中国で行っている。ホワイトオーク工場は、シャトル織機によるセルビッジデニム生産に特化していた。
セルビッジとは、デニム生地の端がほつれないように施された処理で、生地の端に付いている耳端のことである。
セルビッジデニムを織る旧式のシャトル織機は、シャトルと呼ばれる器具が緯糸を左右に往復しながら生地を織り上げていく織機。一本の糸が途切れず往復するため、生地の両端にセルビッジが出来上がる。
シャトル織機が一度に織れる幅は約80cm。生地を織る生産量は高速織機の6分の1程度。
シャトル織機は機械自体が古く、取り扱いが難しいため、熟練した職人が、調整をしながら織る。
職人が手間をかけ、ゆっくり織り上げたデニム生地は、綿糸の凹凸によるムラができるため、独特な色落ちが生ずる。また空気を含み、目が詰まらないため、履いていくうちに体に馴染む。
パンツのアウトシーム(脚の外側のライン)の裏側に生地端が位置するようになっており、1970年代以前の501では、アウトシーム裏側の両外端にセルビッジが付く。
リーバイスが使用しているデニムは、白いセルビッジの中央部に赤いラインが入っている事から、通称「赤耳」と呼ばれる。
levi's vintage clothing 501は旧式のシャトル織機で織られたヴィンテージデニムである。
ホワイトオーク工場は1905年に設立されて以降、125年間にわたり、伝統的なUSA製デニムを提供し続けてきた。コーンデニムあっての levi's vintage clothing である
Vintage Clothing のアウトシームの裏側
赤いセンターラインが入ったセルビッジ(赤耳)
1990年代以降の501
セルビッジはない
ジーンズの主流は、「リーバイス」が守り続けてきたオーセンティックな製品よりも、ファストファッションブランドによるストレッチ素材等を使った着心地のよい製品へと変化している。
トレンドに対応しなければ、企業は継続できない。コーンデニムの選択はやむを得ないところ。
Bills Kharkis のように奇跡の復活を遂げることもあり、今後何が起きるかわからないが、懐古趣味的には寂しい限り。
Levi's Vintage Clothing は今後もセルビッジデニムであり続けなければならない。ホワイトオーク工場なき今、生地の選択は日本のカイハラが最有力となるだろう。501とカイハラの組み合わせも魅力的だ
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