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2015年6月1日月曜日

Real 1980's

(※継続すること
(※1990's の物
1990's に続き、更に10年遡って 1980's。
当時から継続して、今も使い続けている物をピックアップ。
1980's から30年経過。まだまだ頑張ってもらうとしよう

rolex Air-King ref.5500(9
,1xx,xxxシリアル)
louis vuitton MONOGRAM  KEEPALL BANDOULIERE
Aquascutum Trench coat(made in England)

アンティーク風に


2015年5月22日金曜日

継続すること

1980年代半ば、当時理想としていたこと。

自分自身で入手した物を何十年も使い続ける。
たまに歴史を振り返る。
死ぬまで使い続ける。

30年前は、実現イメージを具体的に思い描くことができなかった。
今、こうして自分が使い続けてきた物を並べ、眺めている。
粘り強く時を積み重ねる。拘り、タイミング、経済面、自身の健康など、様々な要因が重なって成り立つものだ。
まさかのブランド存続危機も発生する。変化し続けなければ、企業は存続出来ない。自分が望まない方向へ進んだとしても、企業が生き残るための選択だ。忠誠を続けるも良し、決別するも良し。
ただ、自分が選んだモノは使い続けたい。
永く使う事を前提に、分不相応なもの、取扱いに注意を要するものを避け、選択してきた。寄り道もある。あれこれ悩む時間もまた楽しい。
ブランドそのものというより、ブランドが産み出した特定の製品が好きなのだと実感する。
幸い、手放したり、壊れたりすることなく今日を迎えているモノが多い。使い続けることに意味がある。当時の漠然とした想いを実現できていることに感謝。
あと何年使う事が出来るか分からないが、生きているうちは楽しみたい。

louis vuitton。
1987年、シャンパンメーカーのモエ・ヘネシーと合併、LVMHが誕生。LVMHグループはその後、クリスチャン・ディオールやフェンディなどのブランドを傘下におさめる巨大ブランド企業へ成長。

gregory。
2014年、サムソナイト・インターナショナルSAに買収される。

redwing。
ダナー、ホワイツが次々と他企業の傘下に入る一方で、2015年現在、伝統を貫いている。このまま存続を願う。

rolex。
大衆に受け入れられることで現在の地位を得た。現在、ポジション変更を狙った高級化路線を推し進めている。この先、独立ブランドとして生き残ることが出来るのか。その場所には限られたパイしかない。
アクアスキュータムやロンジンのような悲劇が繰り返されないことを願う

(※1990's の物
(※1980's の物

2015年3月4日水曜日

アクアスキュータム トレンチコート その2

(※アクアスキュータム トレンチコート購入の記事はこちら

1985年に銀座壱番館で購入したアクアスキュータムのトレンチコート。
問題が一つあった。裏地はあるものの、コットン一枚なので、気温が低い時期は寒いのだ。カサブランカのボギーよろしく、「男は我慢」と渋く構えれば良いのだろうが、寒いものは寒い。防寒具なのだから本末転倒。
購入時にライナー付きを選択すべきだったと後悔した。
新しくライナー付きのトレンチコートを購入する手もあるが、折角馴染んできたのに勿体無い。
そこでライナーを付けることにした。アクアスキュータムがレナウンに買収されるちょっと前のことだ。
壱番館へ持ち込み依頼。ウールのライナーを付けることにした。
コートの裏地にボタンを付け、取り外し可能なライナーとした。そこそこのコートが一着買える値段だったが、愛着のあるコートを気持ち良く着るための決断。
その時、壱番館の方は怪訝な顔をしていた。確かに、コートを一着買えるくらいのお金を払ってまで、ライナーを付けるなんて馬鹿げてる。後に、レナウンに買収され、アクアスキュータムの品質が低下したと噂される中、壱番館へ伺った事がある。わざわざライナーを付けてまで、この貴重な英国製コートを着続けようとする気持ちを、その時ご理解頂けたと思う。
まさに世界に一着だけのトレンチコートとなった訳である。

ちなみに、その時壱番館を訪れた理由は、袖の補修のためだ。
トレンチコートは使っている内に、袖や裾が擦り切れてしまう。補修が必要だ。補修と言っても詰めるだけ。従って、補修をする度に袖や丈が短くなっていく。コートは消耗品。死ぬまでに使い切れれば良い。
ハンフリー・ボガートも一代限り。

ライナー。ポケット部分はきちんと穴があいている

ライナーはボタンで着装



袖は詰めて修復

擦れた箇所も糸で修復


2015年3月3日火曜日

アクアスキュータム トレンチコートその1

1985年、人生初のコートを購入した。
以前から、最初に買うコートはトレンチコートコートと決めていた。

トレンチコートの起源は第一次世界大戦のイギリス軍。
生地にはギャバジン(防水加工した綿生地)を用いる。
肩にはボタン留めのショルダーストラップと、腰回りに備え付けられているD鐶。共に手榴弾を挟んだり、吊り下げるための名残。元軍用だけに物騒だ。
防寒目的で、襟元にチン・ストラップと呼ばれる帯、手首にストラップを備える。
イギリスのバーバリーとアクアスキュータムの2社の製品がトレンチコートの元祖と言われる。
1980年代、トレンチコートの購入に際しては、殆どの場合、バーバリーとアクアスキュータムの二択を強いられたはずである。

まず、外見の比較。
バーバリーは全体的にゆったりめ、特に上半身は緩い感じ。対して、アクアスキュータムは全体的に締まっており、都会的なシルエット。どちらも捨て難い。

歴史の比較。
バーバリー。
1856年〜。
1879年に防水性に優れた新素材「ギャバジン」を発明。1888年に特許を取得し、1895年のボーア戦争の際にはトレンチコートの前身「タイロッケンコート」を生み出した。前はダブル、ボタンがなく、ウェストをベルトで締めるコートである。
続いて世界大戦中に軍からの要請を受けてトレンチコートを開発する。
アクアスキュータム。
1851年〜。
クリミア戦争時(1853年〜1856年)軍に採用され、世界大戦中を通して発展。1959年に発表された、「コットン100%」の防水素材「アクア5」という先駆的な防水生地を開発した。
どちらも伝統のブランド。

1985年当時、日本での知名度は、三陽商会の功績もあり、バーバリーの方が圧倒的に高かった。バーバリーについては、三陽商会のライセンス製品を安価に入手可能だったが、本物に拘りたいので、狙うは英国製。インポートは東京丸善が取り扱っていた。
一方のアクアスキュータムは英国製しかなかった。アクアスキュータムのライセンス製品が登場したのは、1990年のレナウンによる買収後である。その際、レナウンが行ったブランド戦略は酷いものだった。ライセンス生産、日本の女性歌手とのコラボ。アクアスキュータムの価値を下げまくった。

検討の結果、アクアスキュータムに決定。
勿論、その時は、レナウンに買収されるとは思ってもいない。
購入の決め手は、1942年に公開された「カサブランカ」。この作品で、ハンフリー・ボガートが着ていたのはアクアスキュータムのトレンチコートという説が有力だ。
有名な台詞「Here's looking at you, kid.」
カサブランカのボギーは完全無欠。
加えて、ボガートの私服はアクアスキュータムだったらしい。

アクアスキュータムは、1851年に、仕立て人ジョン・エマリーにより創業された。ブランド名の由来はラテン語で「水」を表すaquaと「楯」を表すscutumの2語を組み合わせた造語で「防水」を意味する。
1953年、エドモンド・ヒラリー氏のチームによるエベレスト登頂のため、時速100mileの突風に耐える”耐風生地”が開発された。その後「ウィンコル」という生地名称で、一般に販売された。エヴェレスト初登頂において、愛すべきロレックスとアクアスキュータムのコラボレーションが実現されたわけである。
1990年、残念なことに、この伝統のブランドが日本企業のレナウンに買収される。レナウンによって、ブランド価値はボロボロにされた。
スウォッチグループが、買収後のロンジンを二流に位置付けたが、これは戦略に基づき意図したもの。レナウンは違う。戦略を誤ったのだ。余談ながら、自分はロンジンの現在の地位を良しと思っている訳ではない。
 2009年、レナウンは全株式を英国Broadwick Group Limitedに譲渡。ポイ捨というところか。
2012年4月17日、アクアスキュータムはかつての栄光を取り戻すことなく、敢えなく経営破綻。
同年、香港の衣料品メーカー、YGMトレーディングが買収。
とりあえず、ブランドは存続する事になったが、価値は地に落ちた。誠に残念な状況である。

当然、1985年当時はこのような惨憺たる状況になるとは予想だにしていない。カサブランカのボギーにシビレ、アクアスキュータムに決めたものの、どこで購入するかが次の課題。
銀座のテーラー壱番館が、アクアスキュータム社が日本のレナウンに買収される1990年まで輸入販売していた。それと同時に、三越でもアクアスキュータムを輸入販売していた。
三越では、ショート丈のみを扱っており、自分が知る限りレギュラーサイズを販売していたのは、壱番館だけだった。クラシックスタイルに拘るなら、レギュラー丈に限る。
こうして、1985年、銀座テーラー壱番館でアクアスキュータムを購入したのである。

現状のバーバリーやアクアスキュータムに対しては、かつての品質は望めない。今のところ復活の兆しは見えない。
トレンチコートは、もはや死んだも同然。もし、今新たにトレンチコートを買うのであれば、三陽商会と袂を分けたバーバリーの英国製一択のみとなるが、今のバーバリーでは所有欲に駆られない。
現在も所持しているこの古き良き1980年代ののトレンチコートは手放せない